漁協の組合員になり、放流と監視をしましょう!

−−−釣り場管理に不満がある釣り人へ−−−−

1 漁協に加入しましょう

釣り人なら「住んでいる地域の内水面漁協」に加入できます。
漁協の組合員になり、「放流」と「監視」をして「良い釣り場」を作りましょう。

「良き釣り場の実現」は言葉だけでは実現しません、行動することが必要です。

[注]海に面している都道府県では「漁協」と言うと海の漁協を指すので、河川湖沼を管理するのは「○○都道府県内水面漁協」になります。
   海に面していない県では河川湖沼を管理していても「○○県漁協」となります。
   総称として河川湖沼を管理する漁業協同組合を内水面漁業協同組合と呼びます。

2 釣り場の管理主体

「釣り(遊漁)」を中心とする、内水面における魚の採捕については、漁業法に規定されている制度に従い、対象魚種の資源管理がなされています。
漁場管理の実施主体は、都道府県知事から漁業権の免許を受けた漁業協同組合であると漁業法で明確に規定されています。

そして、漁業協同組合が多大な労力を要する放流など漁業資源の増殖を行い、釣り場の管理を実施しているので、河川や湖沼が「釣り場」として必要な漁業資源量を維持することができています。

3 漁業協同組合

しかし、内水面漁場における漁場管理制度については、大規模な経済活動を伴う海面における漁業を対象とした漁業法の一部として規定されていることから、多くの釣り人から、「漁協は漁業者の団体である」と誤解されている状況が発生しています。
水産業協同組合法により、漁業協同組合を構成する組合員の要件は規定されていますが、特例として内水面漁協は
「河川において、年間に一定期間(群馬では30日)以上の水産動植物の採捕をする者」も漁業協同組合に加入できることから、ほとんどの内水面漁協は「漁業者」ではなく「採捕者」である「釣り人」により構成され・運営されています。

言い換えれば「内水面においては、地域の釣り人が水産動植物の採捕者としての資格で構成している漁業協同組合により釣り場管理を実施している」状況にあります。

このような「釣り場が地域の釣り人の代表により維持・管理されている」状況は、漁業協同組合の漁場管理の状況と実績についてのPR不足もあり、釣り人の多くは実態を認識していないようです。

4 漁協の現状

このため、釣り場管理をしている漁協に対して、釣り人としての要望を伝えるだけで、「釣り場管理が良くなる」と思いこんでいる人達も多くいます。

しかし、現在、釣り場管理に関しては、釣り人の要望が多様化していることから、従前のような一元的な管理では難しく、漁協としてもその対応について苦慮している状況にあります。

また、新たに組合に加入して放流や監視してあげようという若い(60歳以下)釣り人が少ないことから、漁協を構成する組合員の高齢化が進み、肉体的に大変な作業である河川での放流に支障が出てきている組合も多くあります。


(参考)平成16年3月末現在 群馬県内の内水面漁協概況
組合数 組合員数 漁業で生計をたてている者
18漁協 15,196人 なし

5 釣り人の要望

さらに、内水面における最も中心となる魚種であるアユについては、冷水病の影響によりここ十年以上も不漁が続いていることに加え、大きな食害を発生するカワウの飛来があり大きな影響を生じた結果、「釣れない状況」が各水域で見られ、釣り人の不満が表面化しやすい状況にあります。

そして、多くの釣り人が「釣れないこと」=「漁協が悪い」と一方的に非難をして、不正確な情報と思いこみから、「漁協と釣り人が対立している」かのように錯覚している人達もいます。

内水面の釣りに関しては、漁協の増殖、釣り場管理や釣り人の要望について、様々な情報が伝えられていますが、不正確なものや誤ったものが多く含まれています。内水面の釣り場管理において、今後、利用者である釣り人の不満を解消し、多様化する要望に対応するためには、関係者のすべてが正確な情報を共有し、「釣り場の将来」を考える必要があります。

漁協は放流や監視など釣り場管理の実績を積極的にPRすべきだし、直接的に釣りの恩恵を享受する釣り人や釣具店関係者も漁協の努力と功績を認知すべきではないでしょうか。そして、釣り場管理を変える最も効果的な方法である、「釣り場管理を変えたい釣り人が、漁協に加入して活動する」ことを考えて下さい。

6 釣り場管理を変えるためのは

漁業法の規定により「地域の釣り人が構成している漁業協同組合が釣り場管理を実施している」状況にあり、これを変えるには、漁業法を改正する以外の選択肢はない現実なのですから、「釣り場に対する強い要望・意見があるなら、まず、漁協の中でその実現を努力すべきである」との考え方は、現在の内水面漁場の管理体制では基本となるもののはずです。

現在、内水面における漁場管理は漁協関係者のボランティア的な努力により支えられおり、その集積である漁協の放流と監視などの成果により、釣り場としての機能が維持されています。

内水面漁協が、釣れない釣り場を改善し、多様化している釣り人の要望を取り入れて機能するためには、「良き釣り場を作りたい」と考えている方々が直接的に漁協へ協力して「釣り場管理」を変えることが必要とされています。


−−−−− 上州漁協 松井田支部 総代 柳澤政之 −−−−−