平成18年の渓流釣りが開幕

−−−烏川「倉渕地区」−−−


烏川渓流解禁

1 渓流解禁の烏川(倉渕地区)

渓流魚の解禁日である3月1日の早朝、上州漁協で最も渓流釣りの入川者が多い烏川の倉渕地区を監視員である吉原誠二氏が廻り、確認した状況は次のとおりです。

  • 釣果はバラツキがあったが、全般的に好調ようで、多い人は制限尾数の20尾までもうちょっとで達っしそうな感じであった。
  • 制限尾数近くまで釣り上げていた人の多くは、2月下旬の成魚放流場所である、橋の上下や放流車が水辺まで乗り入れることができる「放流ポイント」に入川した人達のようだ。
  • 釣り上げられたヤマメは成魚放流の魚が中心で、25cm前後であったが、稚魚放流から成長した17cm前後の魚も時折混じっていた。
  • 烏川は中流域の榛名地区よりも、倉渕地区に入川者が多かったようだ。
  • 今年の解禁日は平日であり、入川者のほとんどは地元の人で、年鑑札所持者が多く、日釣り券の購入者は少ないようである。


烏川渓流解禁


烏川渓流解禁


バケツでの魚運搬

2 上州漁協のヤマメ放流

上州漁協では平成18年の渓流解禁に向けて、昨年6月にヤマメ稚魚16万尾を河川上流域を中心に、管内のヤマメ生息域全般に放流し、奇麗な魚が釣れるよう準備しました。

また、解禁直前の2月下旬には、25cm(120g前後)のヤマメ成魚2万尾(2,400kg)を鏑川・碓氷川・烏川の3河川に等分して放流してきました。解禁で釣れていたヤマメの多くは成魚放流の魚で、自然産卵や稚魚放流の成果として、自然に育ったヤマメは、まだ石や障害物の陰で動かずにいて、これから水温が上昇し、水量が増加してくるのに合わせ流れに泳ぎ出すようです。


烏川のヤマメ


ヤマメ稚魚(放流)


ヤマメ稚魚(放流)

3 成魚ヤマメは運搬車が入れる場所で放流

釣り人が「漁協は渓流魚を橋の近くとか、道路の近くでしか放流しない」とよく言います。これは、半分は事実ですが、残り半分は、情報不足から生じる誤解です。正確には「渓流魚の放流は、活魚運搬車が入れる場所でしかできない」のです。

成魚のヤマメ・イワナやニジマスを全体で2トン〜3トンを上州漁協では1回で放流しますが、これを放流場所ごとに数百kg(尾数に換算すると数千尾)も河川の流れに人力で運ぶことになります。現場での作業は、運搬車の水槽からバケツに移し、水と共に入れて運びます。1バケツ当たり20kg〜30kgの重量になるバケツを、放流作業に携わる人数にもよりますが、数十回も運べる距離には限りがあります。極端に言うなら、運搬車から放流の水辺まで、近ければ近いほど、作業の大変さが軽減されます。

「良い釣り場」と「放流した魚の効果・効率」を考えるなら、釣り場の全域へ放流魚を分散させるのが理想ですが、成魚放流は「この程度の状況」で納得して頂くしかないと私は思います。釣り場全体へ放流魚を分散させ、放流の効果・効率を高めるのは、稚魚で放流する時に十分に考えることが、現状の漁協が実施できる釣り場管理の限界だと思います。

4 新しい上州漁協の監視員

上州漁協ではここ数年、若い、現役の釣り人の漁協加入と監視などへの参加を呼びかけていますが、これに応える釣り人の申し出が続いています。高崎市内の釣具店「サンビ−ム」で店長を務める吉原誠二氏もその1人で、今年から上州漁協の監視員として釣り場を廻ることとしました。

監視員としての初行動である「渓流解禁日の河川監視」では、高崎地区の淡島理事が同行し河川巡視をしました。淡島理事の指導により実践した、釣り人へ声をかける時は「あいさつ」をしてからの「釣り券の確認」も、「やってみると難しい」とのことです。そして、水辺を歩き、1人1人の釣り人に対して確認をすることは大変な作業であることを実感したとのことです。

5 漁協に加入して「監視」と「放流」をしませんか!

いままで、多くの釣り人が「釣り場を管理するのは漁協の仕事」と、釣り場管理を他人事のように錯覚し、「釣りをすることは釣り人の当然の権利」と思っていました。でも、内水面漁協には漁業で生活する「漁業者」はもはや存在せず、地域の「釣り人」が組合員となり漁協を運営し、放流や監視をして、釣り場を維持しているのが普通の状態です。

このため、釣り人の要望が活かされた「良い釣り場」の実現のためには、現役の釣り人が漁協に加入し、行動することが必要なのです。現在の釣り場管理に不満と意見のある釣り人は「漁協に加入」して、「監視」と「放流」を分担し、「良い釣り場」を一緒に目指しましょう。


−−−−− 上州漁協 松井田支部 監視員 柳澤政之 −−−−−