「あそび」の進め方
この教材のねらいは「あそび」を通して「自分で考える力を育む」ことにあります。
おうちの方が大らかなゆったりとした気持ちで取り組むことがお子さまの意欲と頑張りを引き出します。

導入
導入の活動は展開に向けての準備体操のようなものです。単純に「あそび」の説明をするのではなく上手な言葉がけでお子さまの意欲を引き出しましょう。「今日は、どんな遊びかな?」とお子さまの好奇心をそそり、「あっ!わかった!」「これ、できるよ!」とお子さまに自信を持たせ、「今度は、自分で出来るよ!」とお子さまのやる気を引き出してから展開に移ります。
幼児期における子どもの能力には大きな個人差があります。手や指の動きが遅かったり、なかなか先へ進めなくなったりしても、あせらないでじっくり見守ることが大切です。また、その日の体調や気分などもお子さまの活動に大きな影響を与えます。疲れていたり、眠かったりして気持ちが散漫になっている時には、途中でも打ち切って別の日に行いましょう。

展開
  • 「早くやりなさい!」とか「まだ出来ないの!」などと言わないで下さい
    ひとりひとりの、それぞれの時期に、得手・不得手な分野があるのは当然のことです。
    大切なのは『早くやる』ことではなく『自分で考える』ことです。

  • 「なぜ出来ないの!」とか「これ間違っているよ!」などと言わないで下さい
    否定的な言葉がけはお子さまのやる気を失わせます。「これでもよいけれど、もっとぴったりのものはないかな?」とか、「もう一度考えてみようね。」とか、「何回やり直してもいいよ。」などとやさしく言葉がけしましょう。

  • お子さまに完璧な解答を期待しないで下さい
    もしも全部の課題を難なく行えたとしたら、お子さまにとってその「あそび」は易し過ぎたことになります。失敗や試行錯誤が『自分の力で一生懸命考える』習慣を育むのです。

発展
「もっとやりたい!」という意欲に応えるのが発展の「あそび」です。
お子さまが疲れたり飽きたりしていないかをよく判断して、無理をさせないように与えて下さい。

まとめ 
頑張ったこと、よく考えたことを十分に認め、ほめてから終わりましょう。
お子さまがどれだけ出来たかという結果を評価するよりも、お子さまがどれだけ考えたかを評価してあげて下さい。
 
「あそび」の準備と時間配分
楽しくスムーズに「あそび」を進めるためには、お子さまの月齢や性質、これまでの「あそび」の経験や「あそび」に取り組む姿勢などを十分に考慮して指導することが大切です。教材に添付されている「指導の手引き」は教材のねらいを達成するための最も標準的な指導の流れを示したものです。もちろんこのまま利用してもよいのですが、事前にお子さまの性格や能力に配慮した進め方や言葉がけを書き加えておくとより一層充実した指導が行えます。「あそび」を実施する2〜3日前から教材に目を通し、ポイントを置くところや効果的な言葉がけを書き込んで、お子さまにぴったりの指導案とされることをおすすめします。
「あそびダイジェスト」には『刺激される知能因子』と展開の内容が一目でわかるように図示されています。「あそび」を実施する前に、カード、ノート、はめこみばん、指導の手引き、導入教材を机上に広げて、「あそび」の全体像を把握しておきましょう。特に『刺激される知能因子』は「あそび」のねらいを示す知能教育の根幹です。最初は難しいと感じられるかも知れませんが、わかりやすく絵で示してありますから、回を重ねるうちに簡単に理解されるようになると思います。
2〜3日前

ねらいの把握
活動内容とねらいを十分に把握するために机の上または床の上に教材を広げてシミュレーションしてみる。
前日

事前の準備
いつでも実施できるように導入教材の彩色や切り取りを行い、必要な材料を全部用意しておく。
全体で40〜50分

3才児は25〜30分


導入
導入教材を用いてどんな遊びかを理解させる。
お子さまに自分でやりたいという意欲を持たせる。

展開
カードとノートを出させ、カードを切り取らせる。
自分の力で取り組ませる。状況に応じた適切な言葉がけで認め、励ますことが大切。

発展
展開での理解度とお子さまの意欲に応じて与える。

まとめ
活動を振り返って話し合い、よく考えて、頑張って行えたことをほめて終わる。
使ったカードやノートを片付けさせる。
 
指導のポイントと「あそび」のきまり
導入教材の彩色に時間をかける必要はありません
導入教材に彩色するのは、お子さまの好奇心をそそり遊び方を理解しやすくするためです。ぬり絵のように丁寧にしっかりと彩色するのではなく色鉛筆やクレヨンの腹で軽くなでるように塗れば十分です。
導入は簡潔に行いましょう
導入の目的は、おうちの方と一緒に取り組むことで活動の内容を理解させるとともに、早く自分の力でやりたいというお子さまの意欲を引き出すことにあります。同じ言葉を何度も繰り返したり、あまり詳しく説明し過ぎたりしないようにしましょう。
導入が成功すれば展開もスムースに指導できます
導入での理解が十分であれば、お子さまは自分から進んで展開の「あそび」に取り組みます。簡潔に行えるよう事前に一度練習しておくとよいでしょう。
手を膝において静かにお話しを聞く習慣をつけましょう
カードやノートの絵に気を取られたり、勝手にいじったりすることがないよう、導入時には机上にカードやノートを置かないようにして、「お母さんがお話しをする時には、手を膝に置いて聞きましょうね。」などと約束しておきましょう。
また、はじめて「あそび」に取り組む際には、なかなか集中できないこともあります。あまり厳しい言葉で抑えつけないで、「おしゃべりをしない子はえらいね。」とか「お母さんのお話しを静かに聞けたからよい子だね。」などと褒めて直させるようにしましょう。進行に差し障りがない程度でのおしゃべりであれば聞き流すようにすればよいのです。「だんだんと約束を守れるようになればよい。」という気持ちで指導して行けば、2〜3ヵ月も経つと自然に集中して取り組めるようになります。

幼稚園や保育園など一斉指導での「あそび」のきまりも参考にして下さい

  • 先生がお話ししているときは、手を膝に置いて先生の方を見て下さい。

  • 先生が「いいですよ」と言ってから始めましょう。

  • お喋りは止めましょう。
     「今日は、お口はいらないよ。」「今日は、頭を使って遊ぼうね!」

  • 真似をしないで自分で考えましょう。
     「真似をしなかった人は、自分で考えたから偉いよ。」

  • 出来た人は、先生が見に行くまで静かに待ちましょう。
     机間巡視し、静かに待っている子から「出来たね。」とか「いいですよ。」などと言葉がけする。