セトリング

Vol.3

森の中に別荘として建つ、吉原さんちです。
吉原さんの知り合いの大工さんが建てました。

「あの一度見てもらえませんか。来る人来る人、これはチョッとおかしいんじゃないのって言うものですから。もう使ってはいるんですけど・・・」

現場を確認して、愕然としました。
セトリング対策が何もしてありません。ドアーも、窓も、間仕切壁も、階段も・・・。
それどころか、ボンドをかませながらしっかりとログに止まっています。
「やめてよもうー、素人でもこんな事しないのに!」
ログマニュアルも渡してありますし、セトリングの事も話してあります。
2本以上のログにまたがって物を止めてはいけません。

 

ぱっと見、ケーシングが付いた状態では全く分かりません。
止め加工も綺麗に仕上がっています。
ケーシングをはずした状態が右の写真です。
大工さんにすれば、隙間なくボンドをかませながらしっかり仕上げたわけです。

こんな事は、私には初めてですがよくある話だと聞きます。
大工さんにとって今までの経験上、建物はそんなに下がるわけがないし、綺麗にしっかり隙間なく止める事がいい仕事なのです。
たとえ何度も「壁は下がるからね」と言われたとしても、今までの経験上、どうしても考えられないのです。

似たような話ですが、スキューバダイビング(アクアラングを付けて潜ること)も、泳ぎのうまい人の方が事故も多いのです。
人よりうまく出来る事、人よりたくさん経験している事が邪魔をする事もあるのです。

汗だくだくになって直す作業の中、
「自分の技術、知識を過信しない事」「柔軟な頭を持つこと」「進化しつづける事」を肝に銘じています。



 

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