私にとっての金沢

Viol.70

私にとって金沢は、とても優しい町です。

20年ぐらい前、金沢市香林坊「109」のビルにカレーハウスを作りました。
「金沢ボルツ」
7月から8月にかけて、1ヶ月半の工事でした。

とにかく、埃っぽくて暑い現場でした。
ビルの竣工と合わせての工事ですから、エアコンはもちろんありません。
フェーン現象とやらで、仕事を始める朝の8時に34℃、
「なっ、なっ、なんなんなんだー」
床に打つ墨が、吹き出る汗でにじんでしまいます。
工事が終わる頃には、5キロのダイエットが出来ていました。


   
          【近江市場】


現場109のすぐ前に「おと川」という料理屋があります。
夜が主体の店ですが、当時は、昼飯時もあけていました。
何度か昼飯を食べに行きました。

遊びの達人、稲垣さんが聞きます。
「今晩、2人で飲みに来たいんやけど、安くやってくれる?」
「うん、いいよ、おいでまっし」
「僕ら貧乏人に、おいくらでやってもらえます?」
「2人で、1万円あれば充分です」

底なしで、その上、食い意地の張っている2人の事を、知る由もありません。
飲むわ飲むわ、食うわ食うわ・・・
「おやじさん、勘定」
「1万円・・・」


   
           【おと川】            


この後、「京都ボルツ」を京都四条川原町に作るんですが、
金沢みたいに馴染み深い町にはなりませんでした。
田舎もんの私には、金沢が合うみたいです。
(金沢の人には、チョッと失礼ですね!)

「おと川」のオヤジ、音川正司さんとは、それ以来20年の付き合いになります。
その町を好きになるか嫌いになるかは、「その土地の人とどう付き合えたか」という事が
大きく左右するみたいです。



 

こらむトップへ